【ためになる話】「10万円メソッド」
子供の頃、「トリビアの泉」という番組が流行っていました。
視聴者から送られてくる雑学を紹介し、5人の出演者が「へぇ」ボタンを押していき、その合計得点に応じて賞金が投稿者に支払われるというものでした。
満点の「100へぇ」を獲得すれば、10万円が支払われます。
子供の頃の私は、番組の面白さよりも「10万円もあれば人生が変わる!」と考えたことが印象に残っています。
当時の私にとって、10万円は人生を変えるほどの大金でした。
10万円もあれば、私の知る限りのすべての物が買えたのです。
1.10万円で人生を変える!
コロナによる自粛に嫌気が差した私は、何かを変えたいという気持ちから、ATMから下ろした10万円を財布に入れ、街へ繰り出しました。
普段はクレジットカードで買物をしているのですが、あえて現金を手にして、これを大胆に使い切ってやると考えたのです。
その結果、私の人生は変わりませんでした。
いざ、「お金を使ってやる!」と思い立ったときに限って、イマイチ欲しい物が見当たらないのです。
自分の人生を変えてくれる何かにお金を使いたかったのですが、10万円で人生を変えてくれる商品など見つかりませんでした。
お金を使うという行為を、過大評価していたのかもしれません。
その10万円を残しておいたとしても、人生に影響があるとは思えません。
一方で、10万円を使ったところで、人生を変えることなどできないのかもしれません。
2.「一時的な快楽」か「長期的な変化」か
人は、お金を使うという行為に対して快感を覚えます。
「何にお金を使うか」はともかく、「大金を使った」ということが快感をもたらすのです。
もちろん、お金を使う行為は一時的なものなので、快感も一時的に過ぎ去ってしまいます。
人生を変えるためにお金を使うのならば、長期的な変化をもたらすものを購入する必要があります。
今の自分のためになるものではなく、将来の自分のためになるものを選ぶべきなのです。
その対象は、必ずしも”物”である必要はありません。
経験に対してお金を使うことも重要です。
物として手元に残らなくても、記憶として残り続けます。
お金を使うという行為も、一つの経験です。
「欲しい物を手に入れたが何も変わらなかった」という経験は、その後の人生を変えるかもしれません。
無駄遣いをして手に入れた物は役に立たないかもしれませんが、無駄遣いをしたという経験は役に立ちます。
合理性を優先し、感情に蓋をしてしまうと、やがて爆発する時が来ます。
また、自分にとって無駄な買い物だったとしても、お金を使うことで経済は回ります。
自分の使った10万円が誰かの手元に入り、それがやがて有効に使われるなら、決して無駄な行為ではありません。
おわりに
結局、使うことのなかった10万円でしたが、お金の使い方について考えるきっかけを作ってくれました。
結論としては、「好きなことに使うべき」だと思います。
みなさんも、まとまったお金を下ろして、お金の使い方について考えてみてはどうでしょう。
10万円である必要はありませんが、これを「10万円メソッド」と名付けます。
【ためになる話】「マスコミと民主党が抱える病」
偏向報道を続けるマスメディア、そして的外れな政権批判を繰り返す民主党。
両者は今、同じような病気を抱えています。
病気とは、自分で分かっていても治すことができません。
私の場合も、ふとした時にヘルペスが発症することがあります。
ヘルペスにかかると分かっていても、事前に対処できないものです。
今回取り上げる両者は、毎日のようにヘルペスが発症しているようなものです。
※この記事では、かつて政権を奪取した民主党の流れをくむ、国民民主党・立憲民主党を総称して「民主党」と表記しています。
【マスコミの偏向報道】
ネットメディアが発達し、マスコミは情報媒体の一部という存在に成り下がりました。
ちなみにマスコミの「マス」というのは「大衆」を示しますが、すでに現状には沿っていない表現です。
かつては、全国民に対して、一斉に同じ情報を流せるメディアはマスコミだけでした。
しかし、その優位性が失われた今、マスコミの存在価値は情報の正確性を保つことです。
情報量も、迅速さも、ネットには敵いません。
そこで唯一対抗できるのが、情報の正確さなのです。
「ネットには誤った情報が溢れている」と言って優位性を保つためには、マスコミの情報が誤っていない必要があります。
しかし、マスコミは唯一の生き残り策である正確性の確保ができていません。
政権批判やアメリカの大統領選挙に関する報道には、明らかな偏りがありました。
そして、ネットが発達した現在では、その偏りが簡単に明るみに出ています。
なぜマスコミは、自らの寿命を縮めるような行為を繰り返すのでしょうか。
これには、以下の2つの理由があります。
1.報道の方針を変える能力がない
ネットの拡大と同時に偏向報道の量が増えていったと考えるのは論理的ではありません。
昔から偏向報道を繰り返していて、ネットの拡大により、それが明るみに出る機会が増えたのだと考えられます。
環境の変化に合わせて報道方針を変えるべきなのですが、今までと違う行動を取る能力がない可能性があります。
そもそも、斜陽産業に優秀な人達が多く就職するとは思えません。
優秀な人材がいなければ、新しい行動など起こせません。
2.支持母体が偏向報道を望んでいる
マスコミには、報道の方針を変えたいのに変えられない事情があるのかもしれません。
内部で権力を持つ人間や、多くの資金を提供してくれる誰かが、偏向報道を望んでいる可能性があります。
偏向報道によるマスコミの不利益は大きいですが、特定の人間にとってはメリットになり得ます。
そんな人達に支えられているために、自分の首を絞めてでも偏向報道をせざるを得ないのかもしれません。
【民主党の的はずれな政権批判】
かつて、自民党から政権を奪取した民主党ですが、その政権運営能力の低さから、支持力を失ってしまいました。
かつては、第一野党としての存在意義がありましたが、もはや泡沫政党に成り下がってしまいました。
そんな中、民主党が生き残るためには、独自の方針を打ち出し、現政権とは異なる制作を提示していく必要があります。
民主党の個性を前面に出すことで、選ばれる政党になる必要があるのです。
しかし、民主党は唯一の生き残り策である、独自性の確保ができていません。
的はずれな政権批判に終止するばかりで、党の独自性を主張することは二の次となっています。
建設的ではない政権批判は、むしろ支持率の低下につながります。
なぜ民主党は、自らの寿命を縮めるような行為を繰り返すのでしょうか。
これには、以下の2つの理由があります。
1.党の独自性を打ち出す能力がない
かつて政権を手にした民主党ですが、それは自民党政権に対する不満によるものでした。
自民党に対しての不満をぶつける行為が、政権交代を引き起こしたのです。
つまり、民主党の独自性に票を投じた人が多かったわけではありません。
そして現在では、自民党に対する不満を汲み取るだけでは、支持率を確保することができないのです。
それでも党の独自性を打ち出す方向に転換できないのは、今までと違う行動を取る能力がない可能性があります。
そもそも、支持率の低い政党に集まる人達に、優秀な人材がいるとは思えません。
優秀な人材がいなければ、新しい行動など起こせません。
2.支持母体が的はずれな政権批判を望んでいる
民主党には、党の方針を変えたいのに変えられない事情があるのかもしれません。
内部で権力を持つ人間や、多くの資金を提供してくれる誰かが、的はずれな政権批判を望んでいる可能性があります。
政権批判によって民主党には不利益が生じますが、特定の人間にとってはメリットになり得ます。
そんな人達に支えられているために、自分の首を絞めてでも政権批判をせざるを得ないのかもしれません。
おわりに
このように比較して見ると、両者は似たような問題を抱えているように思えます。
もしかしたら、この両者を今の状況に追い込むような「共通の何か」が、裏に潜んでいるのかもしれません。
現状を打開するのか、あるいはこのまま死にゆくのか、今後の動向に注目したいです。
【ためになる解説】「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」
今回は、「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」の紹介をします。
ストレスについて科学的に追求し、正しいストレスとの付き合い方を説明した本です。
ストレスと聞くと、眠れなくなったり、食欲がなくなったり、やる気が出なくなったり、心身ともに悪い影響を思い浮かべると思います。
しかし、ストレス作用によって生じるストレスホルモンには、身体にとって良い効果もあるのです。
1.ストレスホルモン
ストレスホルモンの効果は大きく分けて3つあります。
①困難に対応する力を発揮する効果。
②人とのつながりを求めるようになる効果。
③成長を促す効果。
ストレスが身体に及ぼす悪い影響は、一つ目の「困難に対応する力を発揮する効果」の副作用によるものだと考えられます。
【コルチゾール】
ストレスを感じると、体内では各種のストレスホルモンが分泌されます。
ストレスホルモンのひとつであるコルチゾールには、身体の各機能の活動を低下させ、エネルギーを一つのことに集中させる機能があります。
一方で、鬱などの原因ともなります。
人は死の危険が迫った時、コルチゾールの効果によって生命維持機能を一時的に停止させ、平常時ではありえない身体能力を発揮できるようになります。
いわゆる火事場の馬鹿力です。
しかし現代では、身体能力では解決できない類のストレスがあふれています。
たとえば、上司に怒られている最中に、コルチゾールの効果を使って、ものすごい速さで逃げ出したとしても、状況は悪化してしまいます。
怒られている時、多くの人は穏便にその場をやり過ごすでしょう。その結果、コルチゾールによって生命維持機能を停止させた状態が続き、身体に不調をきたしてしまうのです。
オンラインゲームをしていると、あおってくるプレイヤーとあたることがあります。
このとき、ストレスホルモンをうまく利用することが出来れば、集中力が向上して、相手をボコボコにすることが出来るのです。
しかし、私の場合はイラッとして突っ込んでしまい、返り討ちにされます。
ちなみに、その相手は呪い殺しました。
【オキシトシン】
ストレスホルモンには、悪い効果が生じるものばかりではありません。
ストレスホルモンの一つであるオキシトシンには社会的なつながりを強化する効果があります。
ストレスが生じた際に、誰かと接することで不安を解消したくなるのは、オキシトシンの効果によるものです。
ストレスが生じることで、人と人のつながりが密接になるのです。
不安が生まれるからこそ、人は他人との接触を求めるのです。
さらに、オキシトシンには恐怖に打ち勝つことを助ける効果や、心臓を強化する効果もあります。
【DHEA】
DHEAというストレスホルモンは、脳の成長を促し、鬱を抑制する効果があります。
コルチゾールが分泌されて鬱になりやすい状態になっても、あわせて分泌されるDHEAにより、精神的なバランスを保つことが出来るのです。
しかし、多くの現代人は、このストレスホルモンのバランスが崩れ、ストレスにより、身体に弊害が生じているのです。
2.ストレスホルモンを調整するには
ストレスによる身体への弊害を回避するためには、2つの方法があります。
その方法を知るには、ストレスが作用する流れを理解する必要があります。
①ストレス刺激が与えられる→②脳がストレスを認識する→③ストレスホルモンが分泌される→④ストレスホルモンが身体に作用する。
上記の①もしくは②を改善することで、ストレスに対処することができます。
①ストレス刺激が与えられる
当たり前の話ですが、ストレスを回避したければストレス刺激を受ける状況を避ければ良いでしょう。
しかし、現代社会で生きていくには、この対処法は現実的ではありません。
そこで重要になってくるのが次の対処法です。
②脳がストレスを認識する
ストレスを認識するのは脳です。
先ほどの例を使うと、上司に怒られている状態を、脳がストレス状態であると認識し、ストレスホルモンが分泌されます。
この時、上司に怒られている状態を、サバンナで獣に襲われた状況と同じように認識してしまうのです。
そして、獣から逃げる時と同様の対処法を取ってしまいます。この認識の誤りを正せばよいのです。
認識の誤りを正すにはどうしたら良いのでしょうか。
それは、「ストレスは害ではない」ことを理解すればよいのです。
実際に、ストレスは害にならないことをレクチャーされた人は、ストレスホルモンの分泌バランスが改善され、ストレスの副作用が緩和されることが実験で明らかになっています。
ストレスホルモンの分泌は、ストレスの原因に対処するための反応であり、必ずしも、害をもたらすものではないのです。
ストレスを避けることよりも、しっかり向き合うことで、その効果を利用できるように心がけましょう。
なにごとにもバランスは大事です。
たとえば、私の場合、服を買うのにお金を使いすぎたときは、ゲームにもしっかり課金するなどして、バランスを確保するようにしています。
3.ストレスのメリット
【ストレスへの免疫を作る】
妊娠中のラットに過度のストレスを与えた実験では、流産などのリスクが高まりました。
この実験からは、ストレスは恐ろしいものであるという印象を抱くかと思います。
しかし、このストレスは、常に強力な電気ショックを与え続けて生じるレベルのストレスです。
日常生活において、このようなストレスが継続的に生じるはずがありません。
逆に、妊娠中に軽度のストレスを与えた場合、胎児にストレスへの免疫を持たせる効果がありました。
適度のストレスはプラスに作用するということです。
それでは、適度のストレスとはどの程度を指すのでしょうか。それは、このブログを1年間毎日読み返すことです。
このブログは、365回読むことで、適度なストレスが生じるよう計算して作られています。
【緊張によるパフォーマンス向上】
緊張している時には、無理にリラックスしようとするのではなく、自分の中の不安を受け入れた方がパフォーマンスを発揮できることも分かっています。
試験中に不安を感じている人の方が、そうでない人よりも成績が良くなることが、実験によって判明しています。
プレッシャーの中で落ち着こうとするのは、ストレスによるマイナス面を解消することは出来ても、ストレスによるプラス面まで打ち消してしまうことになるのです。
4.マインドセット介入
ストレスには、悪い面だけでなく良い面もあるということを知るだけで、悪い面の効果を打ち消すことが出来ます。
物事の考え方を変えるよう働きかけることを、マインドセット介入と言います。
マインドセット介入により新しい考え方を取り込むと、無意識のうちに行動が変化し、人生に大きな影響を与えます。
似たようなものに、プラシーボ効果があります。プラシーボ効果は、それがプラシーボ効果であると分かっていても効果を発揮するのです。
つまり、実際には効き目がないと分かっていても、この薬を飲めば思い込みの力によって病気が治りますと言われて手渡された薬を飲むと、本当に病気が治りやすくなることがわかっています。
マインドセットもこれと同様で、ストレスは害ではないと意識することで、本当に害にはならなくなるのです。
意識の力が体に作用することを証明した実験があります。
これは、ホテルの従業員を対象にした実験で、部屋の清掃業務について、2つのグループに、異なる説明をしました。
片方のグループには「清掃業務は体の負担になる」と説明し、もう片方のグループには「清掃業務はエクササイズ効果があると」説明したのです。
すると、体の負担になると説明された従業員は疲労感をより感じるようになり、特に体重の増減はありませんでした。
一方、エクササイズ効果があると説明されたグループは、多くの従業員の体重が減少していたのです。
つまらない作業を延々と続けていると、ストレスが生じます。
そんなとき私は、「この作業を行えば嫌いな相手を呪うことが出来る」と考えるようにしています。
すると、やりがいを持って作業を続けることが出来ます。
さらに、本当に嫌いな人を呪うことができました。
5.ストレスを軽減する方法
最後に、ストレスを軽減する方法を3つ紹介します。
①自分から進んで誰かの手伝いをする。
行き詰まったときにこそ、誰かの手伝いをすると心に余裕が生まれます。
②自分より大きな目標のために行動する。
自分だけのためではなく社会や組織、家族のために行動するとストレスや燃え尽きを回避することにつながります。
③ベネフィット・ファインディングを行う。
マイナスの体験の中で、得たものに対して目を向けるベネフィット・ファインディングを行うことで、トラウマからの脱却に効果があります。
私がおすすめするのは、第4の方法である、猫の肉球をぷにぷにするという方法です。これは古来より実践されてきたストレス解消方法です。
このとき、ついでに爪を切ると、ひっかかれて全治1週間の傷が生じるリスクがあります。
人は、変わりたいと思っただけでは、なかなか変わることができません。
変わるためには意識だけでなく行動も変化させていく必要があるからです。
しかし、ストレスの感じ方については、意識を変えるだけで改善します。意識を変えることなら、今すぐにでもできます。
今すぐに、取り組んでみてください。
【ためになる解説】「スタンフォードの自分を変える教室」
「望みを叶えるための仕組みは、すでにあなたに備わっている」
(出典:もさおの名言集)
今回は、「スタンフォードの自分を変える教室」という本について解説をします。
意思の力には限界があります。自分の行動を変えたいと思っても、脳や体は変化を拒否するため、実際には思うように行動を変えられないのです。
行動を変えるためには、科学的に証明されている方法で、脳の機能に沿って適切に行動する必要があります。
1.「やる力」「やらない力」「望む力」
意思力には「やる力」「やらない力」「望む力」の3つがあります。
望む力と言うのは、必要なときに自分の望みを思い出す力のことを言います。
それぞれ、脳の前頭前皮質という箇所の各部位が、その役割を担っています。
望ましいことを始め、継続する力。
やらない方が良いことをやめる力。
必要なときに、これをやるべきである、やめるべきであるという考えを思い出す力。
これらの、自分を変えるために必要となる、3つの意思力は、脳の異なる部位がそれぞれ司っているのです。
たとえば、肉体改造をするつもりであれば、やるべきことは毎日ジムに通うこと。
やってはいけないのが、不摂生な生活を送ること。
望むべきことは、筋トレのチャンスがあった際に自分の望みを思い出し、筋トレチャンスを逃さないことです。
電車のつり革で懸垂することなどが該当します。
ちなみに今も私は、足の親指だけで体を支えてブログを書いています。
人に備わっている本能は、現代の生活ではマイナスに作用する場合があります。
しかし、脳は継ぎ足し形式で進化を繰り返しており、現代人の脳には本能をコントロールする機能も備わっています。
脳は同じ思考を繰り返すと、その思考に特化して成長します。
自己コントロールも、繰り返すことで鍛えることができます。
一方、気が散っているときや落ち込んでいるときは、コントロールが利かずに、誘惑に負けやすくなってしまいます。
2.意思力を向上するには
本能的な行動を抑えるために、体内では「休止計画反応」が生じます。
心拍数を抑えることで、この反応が生じ、自制心を取り戻すように作用します。
この時の心拍数の変動が小さいと、休止計画反応も小さくなります。
心拍数を十分に抑えられなければ、意志力が発揮できなくなるのです。
心拍数は呼吸と密接に関係しています。
呼吸を遅くすることで、心拍数がより抑えられ、心拍変動を大きくすることにつながります。
そして、本能的な行動を抑える反応が生じるのです。
また、軽いエクササイズを行うことも意志力向上に効果があることが分かっています。
つまり、意思力は脳だけで完結するものではないのです。
また、血糖値が下がると疲労が生じて意志力が下がります。
このとき、糖分を摂取することで意思力が回復します。
ただし、必要な糖分はごく少量で十分です。
糖分の絶対量ではなく、血糖値が低下しているという状態が、意思力の低下につながりやすいのです。
身体に疲労が生じるのは、筋肉が限界に達しているのではなく、過度な疲労を避けるために、脳が事前に制限をかけている状態なのです。
脳も同様に、意思力を使いすぎないよう制限をかけています。
この意志力は、筋肉と同じようにトレーニングによって鍛えることができるのです。
3.モラルライセンシングの罠
【モラルライセンシングとは】
人は、何か良い行いをすると、その分悪い行いをしても良いと考えてしまうことがあります。
これをモラルライセンシングと言います。
自分の行動を良い悪いで判断していると、この傾向は強まります。
良い行いをした分、ご褒美として悪い行いを選択してしまうのです。
なお、良い行いをしようと考えただけでも、良いことをした気になって、その反動に悪い行いをしやすくなります。
実際にファストフード店を経営した実験では、メニューの中にヘルシーな商品が含まれていると、余計に高カロリーな商品が売れやすくなることが分かっています。
私は時に間違った行いをしてしまうこともあります。
しかし、それは全てこのモラルライセンシングによるものと考えられます。
普段聖人のような生き方をしているせいで、たまには悪いことをしても良いと考えてしまうのです。
【誤った自己評価】
人は、過去の自分や未来の自分の能力を、実際より高く見積もる傾向があります。
過去の判断が間違っていても、時間がたつと、正しい判断をしていたと記憶が修正されるのです。
また、今の自分にはできないことも、未来の自分であればできると考えます。
明日頑張れば良いから、今日はやらなくて良いと考えるのです。
そして、翌日は、明日もっと頑張れば遅れを取り戻せるから、今日はやらなくて良いと考えてしまうのです。
【罪悪感の「どうにでもなれ」効果】
やらないと決めたことをやってしまったときなどに、罪悪感を感じる人ほど、同じ行動を繰り返す傾向があります。
自分を責めるのではなく、まずは失敗した自分を許し、その失敗にどう対応するか考えることが重要なのです。
逆に、失敗と向き合わなければ改善はされません。
人は、目標の達成を決意した瞬間に最も高揚感を感じます。
目標の達成を妄想し、成功した自分を思い描くことで満足感を得るのです。
そのためには、あえて達成が難しい目標を自分に課すのです。
もちろん、ほぼ確実にその目標は達成されません。
そして罪悪感を感じ、しばらくしてまた決意をするという無限ループに陥るのです。
もちろん私も失敗してしまうことがあります。
そんなとき、失敗を繰り返さないように、罪悪感を感じないよう努力しています。
最近では、どんな失敗をしても、たとえ他人に迷惑をかけたとしても、一切の罪悪感を感じないようになりました。
4.意思力との付き合い方
【ドーパミンの効果】
脳内物質のドーパミンは、報酬を得たときではなく、報酬を得られると予感したときに発生します。
ドーパミンが発生すると、目先の利益に目が囚われ、長期的な思考ができなくなります。
ドーパミンは幸福そのものを感じるためではなく、目先の幸福を追求するために生じるのです。
この性質を悪用することで、いつまでも報酬を得られない状態を継続させて、人を中毒状態にすることができます。
一方、この性質を自分のためにうまく活用すれば、やりたくないことをやる手助けに活用することもできます。
報酬を手に入れる直前が、最も熱狂できるものです。
どうしても欲しいキャラがいて、課金してまでガチャを引くのですが、ようやく手に入った途端、急に冷めてしまう自分がいました。
【意思力とストレス】
何かを我慢することでストレスが生じると、その分報酬を求めるようになります。
食事を我慢してダイエットに成功しても、その報酬として、我慢した分の食事をしてしまうのです。
しかし、このような報酬を得ることに、ストレス解消効果はありません。
また、人は不安や恐怖を感じると、物を買うことで安心感を得ようとします。
実際に、不安をあおるようなニュースが報道されると、購買意欲が向上することが分かっています。
ストレスや不安は紛らわせるのではなく、向き合うことが重要なのです。
私は普段ゲームをやり過ぎないように気をつけています。
ゲーム時間を減らしたご褒美に、ゲーム時間を増やすことで、しっかりバランスを取っています。
【言い訳を考える力】
人は、長期的に物事を考えることができます。
しかし、この能力は、本能のままに行動するための言い訳を考えることにも使われてしまいます。
ある実験では、大学生よりチンパンジーの方が目の前のおやつを我慢できたという結果になりました。
これは、チンパンジーの方が人間より我慢強いのではなく、我慢しなくて良い理由を考える能力が人間に備わっているためだと考えられます。
その場しのぎのために言い訳を使ってはいけないと言うことですね。
できない理由を考えたら、それを改善して初めて意味があるわけです。
ちなみに私がモテない理由はいくら考えても思いつかないので改善のしようがありません。
【伝染する意思力】
良い生活習慣も悪い生活習慣も、身近な人間同士で感染します。
集団の中においては、最も不健康な人に引っ張られるように、他の人間も不健康な生活習慣をするようになっていきます。
逆に、禁煙やダイエットなども、身近な人間に感染していきます。
同様に、ルール違反も周りの人に感染します。
誰かがルール違反をした形跡を見ただけでも、人はルール違反を行いやすくなります。
無意識のうちに人は周囲の人の行動をまねてしまうということです。
つまり、私がモテないのは、私だけが悪いのではなく、周りの人にも問題があると言うことになります。
本当に迷惑な話です。
【恥をかくこと】
恥をかくかもしれないというリスクは、ルールを破ることへの抑止力として効果があります。
悪い行いをすれば、晒されてしまうという恐怖は、強い抑止力となります。
しかし、実際に恥をかいた状態になると、人は開き直るものです。
逆に、もうどうにでもなれと考え、ルールを無視するようになります。
私の場合、長年の修行により、恥をかくかもしれないという抑止力をほぼ無効化することが出来るようになりました。
まさに努力のたまものです。
【思考のジレンマ】
何度も頭に浮かぶ物事は、信憑性にかかわらず、それが真実であると認識しやすくなります。
あることを考えないように意識すると、逆に頭に浮かびやすくなります。
その結果、それが真実であると誤認してしまうのです。
5.まとめ
脳の働きからして、食事制限によるダイエットには多くの失敗要因があります。
食べたいものを我慢するストレスによって、余計に食欲が増します。
食べ物のことを考えないようにすると、余計頭に浮かんできます。
食べたいという気持ちとしっかり向き合う必要があります。
何かをやらないよう頑張るのではなく、ましな行動を選択するという考え方が重要となります。
人の本能や、思考、感情は、無理に支配するのではなく、望みを叶えるためにうまく利用していくべきなのです。
【ためになる話】「大学に進学する必要はあるか?」
近年、日本の学生が大学などに進学する割合は、男女とも50%を超え続けています。
将来のことをよく考えず、みんながそうしているからという理由で、なんとなく大学進学を選択する人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「誰もが大学に進学する必要はあるのか」について考えたいと思います。
1.高額な学費と機会費用
少子化の影響により、定員割れの大学が増え、学力的にはほとんど誰もがどこかしらの大学に進学可能な環境であるといえます。
とはいえ、学費の安い国公立大学に進学できるの人は限られています。
私立大に進学するとなると、年間100万円を超える学費を払い続けることになります。
果たして、大学を卒業することで、この高額な学費を回収するリターンが得られるのでしょうか。
さらに言えば、高卒で就職した場合、毎月の給与が発生します。
大学生でもバイトで稼ぐことはできますが、バイトに使える時間は限られます。
大学を卒業するまでに費やした時間で稼げたはずのお金のことを、「機会費用」といいます。
大学に進学しなかった場合に年収300万円で働くことができたとすれば、1年間の機会費用は300万円となります。
たとえば、学費の総額が600万円の大学に進学した場合と、高卒で就職し、年収300万円で働いた場合を比較すると、4年間で1,800万円もの差が生じます。
大学での勉強に1,800万円もの価値を見いだせる人は、それほど多くないのではないでしょうか。
2.生涯賃金
大学に進学することで、この1,800万円の差を覆せることを証明できれば、進学する意味は大いにあると言えます。
そこで、人生を通して稼げるお金額の差について調べてみましょう。
生涯で稼げるお金のことを、「生涯賃金」といいます。
2019年の厚生労働省の推計では、男性の場合、高校卒で2億5千万円、大学・大学院卒では3億3千万円となります。
なお、この金額は退職金や、退職後に継続雇用で働いた場合の収入も含まれています。
女性の生涯賃金は、男性より低くなっていますが、学歴に応じた関係は男性の場合と同様です。
この数値を見ると、男性の場合、生涯賃金に8,000万円の差が生じます。
1,800万円の差額は余裕で回収できます。
つまり、金銭的な損得で考えると、大学には進学すべきだということになります。
ただし、大学での勉強によって能力が向上することで、稼げる人材に育ったとは言い切れません。
大卒という経歴が、稼げるポジションに就く要因になったのだと考えることもできます。
また、この数値だけで結論づけるべきではありません。この理屈には、次のような落とし穴があるのです。
3.統計データの落とし穴
これから大学進学を考える人や、今大学に通っている人が知りたいのは、自分が大学を卒業することでどれだけ収入に違いが出てくるかという点です。
一方、厚生労働省の推計は、これまでに大学を卒業して働いた人たちの実績です。
今後の生涯賃金について保証するものではありません。
かつて大学に進学する人の割合は現在よりも少なく、1980年代は25%程度でした。
限られた人しか大学には進学できなかったのです。
つまり、かつては優秀な人材だけが大学に進学していたため、その人達の年収が高くなるのは当たり前とも考えられます。
逆に、誰でも大学に進学できるようになると、この優位性が崩れてしまいます。
今までは大卒がある程度限られた人間だったから価値があったのに、大卒が増えることで価値が低くなる可能性があるのです。
それでは、大学に進学する必要はないのでしょうか。
それは違うと思います。
確かに、大卒が増えれば、大卒である優位性は失われます。
大卒であることが、選ばれる理由にならないのです。
しかし一方で、大卒が当たり前になると、大学に進学できなかった人の価値は、さらに低く見積もられます。
「誰でも行ける大学に行けなかった」というマイナス評価につながるのです。
大卒ではないことが選ばれない理由になってしまうのです。
たとえ優秀な人材であっても、大卒ではないことで書類審査に落ちてしまえば、稼げるポジションに就ける確率は低くなります。
以上、金銭的なプラスマイナスを考えると、大学には進学しておいたほうが良いと思います。
もちろん、例外は存在します。
大学に進学してもうまくいかない人もいれば、進学せずとも成功を収める人はいます。
しかし、統計的に考えると、多くの場合は大学進学により生涯賃金が増加する可能性は高いのです。
4.学ぶことの価値
それでは、大学進学の目的は、大卒という経歴を身につけることだけになるのでしょうか。
その場合、大学では真面目に勉強する必要はなく、要領よく単位だけ取れれば良いということになります。
私は、そうは考えていません。
確かに、勉強にはあまり力を入れずに、他の活動に注力するというのもひとつの選択肢だとは思います。
大学で勉強したことなど役に立たないと言い切る社会人もいます。
しかしそれは、その社会人がその程度の仕事しかしていないだけなのです。
そのような人は、まずは頭を使う仕事に就く努力をすべきです。
身体を動かして作業する仕事というのは、事業の最下層です。
特別な技術がなければできない作業もありますが、大半は誰にでもできる作業です。
アスリートのように、身体を使って特別なパフォーマンスを発揮することが求められるのは、ごく一部の職業だけです。
多くの場合、重要な仕事ほど、頭を使うことが求められます。
頭を使う=勉強するということではありませんが、社会人として活躍するために、勉強する力は必須です。
大学で身につけた知識そのものは役に立たないかもしれません。
しかし、学問を追求することで身につけた、「学ぶ力」は一生涯活用することができます。
「学ぶ力」は、勉強以外で身につけることも可能です。
バイトやサークル活動でも、頭を使って行動することで、この力を鍛えることができます。
しかし、わざわざ学費を払って大学に通っているのだから、やはり勉強することで「学ぶ力」を身につけるのが効率的かと思います。
バイトでやっていることは、社会人になってから嫌でも経験することになります。
ただし、人には向き不向きがあるので、誰にとってでも勉強することが正解であるとは言い切れません。
それでも、必ず、頭を使って行動するようにしてください。
5.頭を使うということ
では、頭を使って行動するとはどういうことでしょうか。
それは常に、仕事の問題点や改善方法を考えながら仕事をすることです。
「この作業は、この部分で間違いが起こりやすいかもしれない」
「この間違いが起こると、こんなリスクが生じるかもしれない」
「もっとこうした方が、効率が良いのではないか」
「こうすれば、このリスクは解消できるのではないか」
バイトや新入社員には、大きな裁量権が与えられにくいため、実際には行動に移すのは難しいかもしれません。
しかし、考えることは決してやめないでください。
まずは、自分が行っている作業の中で頭を使い、やがて同じグループの仕事、会社全体の仕事、社会全体の動きにまで、思考を広げていくことが大切です。
人間は、頭を使って進化してきました。
そして、その能力は急激に向上しました。
誰しもが、高性能な脳を持って生まれてきたのですから、十分に活用していきましょう。
そのための準備として、大学でしっかり頭を使うことをおすすめします。
【ためになる話】「それで幸福は手に入るのか」
あなたは今、手に入れたいものがありますか?
それが手に入ったとき、あなたは幸福になれますか?
人は誰しも幸福を求めているかと思います。
今の行動が、果たして幸福につながっているのか、一度立ち止まって考えてみましょう。
【ドーパミンの効力】
あなたが追い求めているものを手にしたとしても、それだけで幸福になれるわけではありません。
脳内でドーパミンが発生することで、人は「何かを手に入れたい」、「達成したい」といった欲求が生じます。
ドーパミンは、快感が得られると脳が予測した瞬間に分泌されます。
この行為をすれば快感が得られると思わせ、人が行動するための動機付けをするホルモンなのです。
注意しなければならないのが、このドーパミンが生じた際に、その行為を行ったからといって必ずしも快感が得られるとは限らないのです。
簡単な例を紹介します。
スマホのゲームアプリでキャラクターを手に入れるためのガチャがあります。
私はどうしても手に入れたいキャラがあり、それが出るまでガチャを回し続けた経験があります。
何度回しても狙い通りのキャラが出てきません。
しかし、ガチャを回せば回すほど、そのキャラを手に入れたいという欲求は強まっていきます。
このとき、脳内ではドーパミンが生成されているのです。
もしここで諦めれば、そのキャラは手に入りません。
このキャラを手に入れるモチベーションを高めるのがドーパミンの役割なのです。
しかし、このキャラを手に入れたところで、私は幸せになりませんでした。
実際手に入ってしまうと、急に熱が冷めてしまったのです。
なぜあれほど欲しかったのかが理解できませんでした。
【オークションの罠】
オークションの入札においても、このような現象が生じます。
多くの落札希望者が現れることにより、競売品を手に入れられる可能性が下がっていくことで、その希少性が高まります。
さらに、多くの人がそれを欲しがっているということが、その競売品の価値を高く見せます。
価格がつり上がっていくに連れ、脳内でドーパミンが分泌されます。
なんとしてでも手に入れたいという気持ちが高まり、高価格で入札することになるのです。
多くの場合、オークションで購入した価格について、落札者は後悔してしまいます。
【脳の快感センター】
ドーパミンの分泌と、人の行動の関係について明らかにした実験があります。
実験用ラットの脳に電極を埋め込み、電気ショックで直接脳を刺激する実験を行いました。
この実験は、恐怖反応を引き起こす箇所を刺激することが目的だったのですが、ラットが電気ショックを欲しがる箇所を発見しました。
実験者は、電気ショックによってラットが快感を得ていると考え、この部分を「脳の快感センター」と名付けました。
同様の実験が、人体でも行われました。
被験者がボタンを押すと、「脳の快感センター」に電気ショックが流れる実験では、被験者はボタンを繰り返し押し続けました。
しかし、被験者は快感を得られそうな予感が生まれるだけで、快感を得ることはできませんでした。
快感を得れば、満足してボタンを押すことを止めるはずなのです。
このボタンを押せば快感が手に入りそうな気がするからこそ、ボタンを押し続けたのです。
【幸福と欲求】
このように、本能に突き動かされて行動しても、快感や幸福を手にできるとは限らないのです。
「なんとしてでもお金を手に入れたい」
「なんとしてでも昇進したい」
「なんとしてでもこの職業につきたい」
そんな欲求を持っている人はたくさんいます。
しかし、その欲求を満たして、本当に幸せになれるでしょうか。
欲しい物と、大切なものは同じではありません。
欲しいという気持ちに突き動かされ、人生の選択を誤ってはいけません。
もちろん、このような欲求は目標を達成するためのモチベーションを高めるために活用することもできます。
辛いことやつまらないことをやらなくてはならないとき、この特性を利用することで、意欲的に取り組むことが可能となります。
ただし、この欲求に目がくらまないように注意する必要があります。
おわりに
人は、希少性の高いものや、多くの人が欲しがっているものを、直感的に価値が高いものと感じます。
一方で、頭を使って考える能力も持っています。
ときには、一度立ち止まって、自分にとって価値の高いものが何なのか考える癖をつけましょう。
【ためにならない話】アパレル店員不要論
今週のお題「急に寒いやん」
早朝6時25分
目覚ましが鳴る5分前に目が覚める。
「寒い」
目覚まし時計に表示される室内温度は16℃。
急に冬がやってきた。
1.もさお、マルイへ行く
ということで、先日コートを買いに出かけました。
近くのマルイへ行き、各店舗を物色します。
その日は平日休みだったので、店内はかなり空いている状態でした。
空いている方が買い物しやすいかと思いきや、やはり気になるのは店員の視線。
話しかけられるのもダルいので、店舗内には入らない距離から遠巻きに物色していきました。
気になるコートをいくつか見つけるも、購入するかどうかは値段次第です。
しかし、値段を確認するには、商品のタグを確認しなくてはなりません。
つまり、店舗に足を踏み入れなくてはならないのです。
2.もさお、通販に頼る
マルイの店員との目に見えない攻防を制した私は、結局コートを購入しませんでした。
戦略的撤退を選択したということです。
なんとなく欲しい物の目星もついたので、店員への気遣いから割高なコートを買うリスクを避け、類似商品との比較が容易な通販へと戦場を移しました。
在庫切れが多く、すんなりとは決まりませんでしたが、何とか購入することができました。
なお、商品の到着までは1周間ほどかかりました。
すぐに手に入らない点と、実際届くまで品質が分からない点は、通販の大きなデメリットです。
やはり、実際に試着して購入できるのが一番だと思います。
3.店員さえいなければ・・・
アパレル店員の方に恨みはありません。
自分に服のセンスがあるわけではないので、プロの意見を参考にすべきというのもよくわかります。
しかし、服に限らず、店員と相談して商品を購入するという習慣がないのです。
これには、以前、私が営業の仕事をしていたことも関連します。
私が営業をして学んだことのひとつは、「営業の話を聞くべきではない」ということです。
営業マンはすべて悪い人と言っているのではありません。
当然、誠実な営業マンもいます。
それでも、営業の最終目標は「商品を売る」ということで、必ずしも「顧客の利益」と一致するわけではありません。
もちろん、押し売りをして自分の目標だけを満たしても、トラブルの元にしかなりません。
優秀な営業マンとは、不要な物を欲しいと思わせられる人のことだと思っています。
そんな営業マンから商品を購入すると、購入者も満足感を得られます。
しかし、商品として手元に残るのは、不要な物だけなのです。
4.アパレル店員の存在意義
商品を売ろうとするアパレル店員の存在が、むしろ購入することの阻害要因になっている部分があるかと思います。
実際に、一気に成長したユニクロでは、接客に力を入れていません。
とはいえ、未だに従来と変わらないアパレル店が存在するのは、店員の接客にも一定の需要があることを示唆しています。
接客がなくても成長することはできるが、接客が不要なのではないということです。
接客を捨てたユニクロや通販に対抗するには、新しい接客方法を生み出すことが必要になると思います。
もしかしたら、それを担うのは人ではないかもしれません。
少なくとも、現状のアパレル店員は、近い将来消えていくのではないでしょうか。
そうなったとき、そこには新しいビジネスチャンスが生まれるはずです。