もさおのためになる話

もさおが、ためになる話をします。

【ためになる解説】「スタンフォードの自分を変える教室」

「望みを叶えるための仕組みは、すでにあなたに備わっている」

(出典:もさおの名言集)

 

今回は、スタンフォードの自分を変える教室」という本について解説をします。

 

意思の力には限界があります。自分の行動を変えたいと思っても、脳や体は変化を拒否するため、実際には思うように行動を変えられないのです。

行動を変えるためには、科学的に証明されている方法で、脳の機能に沿って適切に行動する必要があります。

 

 

1.「やる力」「やらない力」「望む力」

意思力には「やる力」「やらない力」「望む力」の3つがあります。

望む力と言うのは、必要なときに自分の望みを思い出す力のことを言います。

それぞれ、脳の前頭前皮質という箇所の各部位が、その役割を担っています。

 

望ましいことを始め、継続する力。

やらない方が良いことをやめる力。

必要なときに、これをやるべきである、やめるべきであるという考えを思い出す力。

 

これらの、自分を変えるために必要となる、3つの意思力は、脳の異なる部位がそれぞれ司っているのです。

 

たとえば、肉体改造をするつもりであれば、やるべきことは毎日ジムに通うこと。

やってはいけないのが、不摂生な生活を送ること。

望むべきことは、筋トレのチャンスがあった際に自分の望みを思い出し、筋トレチャンスを逃さないことです。

電車のつり革で懸垂することなどが該当します。

 

ちなみに今も私は、足の親指だけで体を支えてブログを書いています。

 

人に備わっている本能は、現代の生活ではマイナスに作用する場合があります。

しかし、脳は継ぎ足し形式で進化を繰り返しており、現代人の脳には本能をコントロールする機能も備わっています。

脳は同じ思考を繰り返すと、その思考に特化して成長します。

自己コントロールも、繰り返すことで鍛えることができます。

一方、気が散っているときや落ち込んでいるときは、コントロールが利かずに、誘惑に負けやすくなってしまいます。

 

 

2.意思力を向上するには 

本能的な行動を抑えるために、体内では「休止計画反応」が生じます。

心拍数を抑えることで、この反応が生じ、自制心を取り戻すように作用します。

この時の心拍数の変動が小さいと、休止計画反応も小さくなります。

心拍数を十分に抑えられなければ、意志力が発揮できなくなるのです。

 

心拍数は呼吸と密接に関係しています。

呼吸を遅くすることで、心拍数がより抑えられ、心拍変動を大きくすることにつながります。

そして、本能的な行動を抑える反応が生じるのです。

また、軽いエクササイズを行うことも意志力向上に効果があることが分かっています。

 

つまり、意思力は脳だけで完結するものではないのです。

 

 

 

また、血糖値が下がると疲労が生じて意志力が下がります。

このとき、糖分を摂取することで意思力が回復します。

 

ただし、必要な糖分はごく少量で十分です。

 

糖分の絶対量ではなく、血糖値が低下しているという状態が、意思力の低下につながりやすいのです。

身体に疲労が生じるのは、筋肉が限界に達しているのではなく、過度な疲労を避けるために、脳が事前に制限をかけている状態なのです。

 

脳も同様に、意思力を使いすぎないよう制限をかけています。

この意志力は、筋肉と同じようにトレーニングによって鍛えることができるのです。

 

3.モラルライセンシングの罠

【モラルライセンシングとは】

人は、何か良い行いをすると、その分悪い行いをしても良いと考えてしまうことがあります。

これをモラルライセンシングと言います。

自分の行動を良い悪いで判断していると、この傾向は強まります。

良い行いをした分、ご褒美として悪い行いを選択してしまうのです。

 

なお、良い行いをしようと考えただけでも、良いことをした気になって、その反動に悪い行いをしやすくなります。

実際にファストフード店を経営した実験では、メニューの中にヘルシーな商品が含まれていると、余計に高カロリーな商品が売れやすくなることが分かっています。

 

私は時に間違った行いをしてしまうこともあります。

しかし、それは全てこのモラルライセンシングによるものと考えられます。

普段聖人のような生き方をしているせいで、たまには悪いことをしても良いと考えてしまうのです。

 

【誤った自己評価】

人は、過去の自分や未来の自分の能力を、実際より高く見積もる傾向があります。

過去の判断が間違っていても、時間がたつと、正しい判断をしていたと記憶が修正されるのです。

 

また、今の自分にはできないことも、未来の自分であればできると考えます。

明日頑張れば良いから、今日はやらなくて良いと考えるのです。

そして、翌日は、明日もっと頑張れば遅れを取り戻せるから、今日はやらなくて良いと考えてしまうのです。

 

 

 

【罪悪感の「どうにでもなれ」効果】

やらないと決めたことをやってしまったときなどに、罪悪感を感じる人ほど、同じ行動を繰り返す傾向があります

 

自分を責めるのではなく、まずは失敗した自分を許し、その失敗にどう対応するか考えることが重要なのです。

逆に、失敗と向き合わなければ改善はされません。

 

人は、目標の達成を決意した瞬間に最も高揚感を感じます。

目標の達成を妄想し、成功した自分を思い描くことで満足感を得るのです。

そのためには、あえて達成が難しい目標を自分に課すのです。

もちろん、ほぼ確実にその目標は達成されません。

そして罪悪感を感じ、しばらくしてまた決意をするという無限ループに陥るのです。

 

もちろん私も失敗してしまうことがあります。

そんなとき、失敗を繰り返さないように、罪悪感を感じないよう努力しています。

 

最近では、どんな失敗をしても、たとえ他人に迷惑をかけたとしても、一切の罪悪感を感じないようになりました。

 

4.意思力との付き合い方

ドーパミンの効果】

脳内物質のドーパミンは、報酬を得たときではなく、報酬を得られると予感したときに発生します。

ドーパミンが発生すると、目先の利益に目が囚われ、長期的な思考ができなくなります。

 

ドーパミンは幸福そのものを感じるためではなく、目先の幸福を追求するために生じるのです。

この性質を悪用することで、いつまでも報酬を得られない状態を継続させて、人を中毒状態にすることができます。

一方、この性質を自分のためにうまく活用すれば、やりたくないことをやる手助けに活用することもできます。

 

報酬を手に入れる直前が、最も熱狂できるものです。

どうしても欲しいキャラがいて、課金してまでガチャを引くのですが、ようやく手に入った途端、急に冷めてしまう自分がいました。

 

【意思力とストレス】

何かを我慢することでストレスが生じると、その分報酬を求めるようになります。

食事を我慢してダイエットに成功しても、その報酬として、我慢した分の食事をしてしまうのです。

しかし、このような報酬を得ることに、ストレス解消効果はありません。

また、人は不安や恐怖を感じると、物を買うことで安心感を得ようとします。

実際に、不安をあおるようなニュースが報道されると、購買意欲が向上することが分かっています。

 

ストレスや不安は紛らわせるのではなく、向き合うことが重要なのです。

 

私は普段ゲームをやり過ぎないように気をつけています。

ゲーム時間を減らしたご褒美に、ゲーム時間を増やすことで、しっかりバランスを取っています。

 

【言い訳を考える力】

人は、長期的に物事を考えることができます。

しかし、この能力は、本能のままに行動するための言い訳を考えることにも使われてしまいます。

ある実験では、大学生よりチンパンジーの方が目の前のおやつを我慢できたという結果になりました。

これは、チンパンジーの方が人間より我慢強いのではなく、我慢しなくて良い理由を考える能力が人間に備わっているためだと考えられます。

 

その場しのぎのために言い訳を使ってはいけないと言うことですね。

できない理由を考えたら、それを改善して初めて意味があるわけです。

ちなみに私がモテない理由はいくら考えても思いつかないので改善のしようがありません。

 

【伝染する意思力】

良い生活習慣も悪い生活習慣も、身近な人間同士で感染します。

集団の中においては、最も不健康な人に引っ張られるように、他の人間も不健康な生活習慣をするようになっていきます。

逆に、禁煙やダイエットなども、身近な人間に感染していきます。

同様に、ルール違反も周りの人に感染します。

誰かがルール違反をした形跡を見ただけでも、人はルール違反を行いやすくなります。

 

無意識のうちに人は周囲の人の行動をまねてしまうということです。

つまり、私がモテないのは、私だけが悪いのではなく、周りの人にも問題があると言うことになります。

 

本当に迷惑な話です。

 

【恥をかくこと】

恥をかくかもしれないというリスクは、ルールを破ることへの抑止力として効果があります。

悪い行いをすれば、晒されてしまうという恐怖は、強い抑止力となります。

しかし、実際に恥をかいた状態になると、人は開き直るものです。

逆に、もうどうにでもなれと考え、ルールを無視するようになります。

 

私の場合、長年の修行により、恥をかくかもしれないという抑止力をほぼ無効化することが出来るようになりました。

 

まさに努力のたまものです。

 

【思考のジレンマ】

何度も頭に浮かぶ物事は、信憑性にかかわらず、それが真実であると認識しやすくなります。

あることを考えないように意識すると、逆に頭に浮かびやすくなります。

その結果、それが真実であると誤認してしまうのです。

 

 5.まとめ

脳の働きからして、食事制限によるダイエットには多くの失敗要因があります。

食べたいものを我慢するストレスによって、余計に食欲が増します。

食べ物のことを考えないようにすると、余計頭に浮かんできます。

食べたいという気持ちとしっかり向き合う必要があります。

何かをやらないよう頑張るのではなく、ましな行動を選択するという考え方が重要となります。

 

人の本能や、思考、感情は、無理に支配するのではなく、望みを叶えるためにうまく利用していくべきなのです。