もさおのためになる話

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【ためになる解説】「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」

今回は、スタンフォードのストレスを力に変える教科書」の紹介をします。

ストレスについて科学的に追求し、正しいストレスとの付き合い方を説明した本です。

 

ストレスと聞くと、眠れなくなったり、食欲がなくなったり、やる気が出なくなったり、心身ともに悪い影響を思い浮かべると思います。

 

しかし、ストレス作用によって生じるストレスホルモンには、身体にとって良い効果もあるのです。

 

 

1.ストレスホルモン

ストレスホルモンの効果は大きく分けて3つあります。

①困難に対応する力を発揮する効果。

②人とのつながりを求めるようになる効果。

③成長を促す効果。

 

ストレスが身体に及ぼす悪い影響は、一つ目の「困難に対応する力を発揮する効果」の副作用によるものだと考えられます。

 

コルチゾール】 

ストレスを感じると、体内では各種のストレスホルモンが分泌されます。

ストレスホルモンのひとつであるコルチゾールには、身体の各機能の活動を低下させ、エネルギーを一つのことに集中させる機能があります。

一方で、鬱などの原因ともなります。

人は死の危険が迫った時、コルチゾールの効果によって生命維持機能を一時的に停止させ、平常時ではありえない身体能力を発揮できるようになります。

いわゆる火事場の馬鹿力です。

しかし現代では、身体能力では解決できない類のストレスがあふれています。

たとえば、上司に怒られている最中に、コルチゾールの効果を使って、ものすごい速さで逃げ出したとしても、状況は悪化してしまいます。

怒られている時、多くの人は穏便にその場をやり過ごすでしょう。その結果、コルチゾールによって生命維持機能を停止させた状態が続き、身体に不調をきたしてしまうのです。

 

オンラインゲームをしていると、あおってくるプレイヤーとあたることがあります。

このとき、ストレスホルモンをうまく利用することが出来れば、集中力が向上して、相手をボコボコにすることが出来るのです。

しかし、私の場合はイラッとして突っ込んでしまい、返り討ちにされます。

 

ちなみに、その相手は呪い殺しました。

 

オキシトシン

ストレスホルモンには、悪い効果が生じるものばかりではありません。

ストレスホルモンの一つであるオキシトシンには社会的なつながりを強化する効果があります。

ストレスが生じた際に、誰かと接することで不安を解消したくなるのは、オキシトシンの効果によるものです。

ストレスが生じることで、人と人のつながりが密接になるのです。

不安が生まれるからこそ、人は他人との接触を求めるのです。

さらに、オキシトシンには恐怖に打ち勝つことを助ける効果や、心臓を強化する効果もあります。

 

【DHEA】

DHEAというストレスホルモンは、脳の成長を促し、鬱を抑制する効果があります。

コルチゾールが分泌されて鬱になりやすい状態になっても、あわせて分泌されるDHEAにより、精神的なバランスを保つことが出来るのです。

しかし、多くの現代人は、このストレスホルモンのバランスが崩れ、ストレスにより、身体に弊害が生じているのです。

 

2.ストレスホルモンを調整するには

ストレスによる身体への弊害を回避するためには、2つの方法があります。

その方法を知るには、ストレスが作用する流れを理解する必要があります。

 

①ストレス刺激が与えられる→②脳がストレスを認識する→③ストレスホルモンが分泌される→④ストレスホルモンが身体に作用する。

 

上記の①もしくは②を改善することで、ストレスに対処することができます。

 

①ストレス刺激が与えられる

当たり前の話ですが、ストレスを回避したければストレス刺激を受ける状況を避ければ良いでしょう。

しかし、現代社会で生きていくには、この対処法は現実的ではありません。

そこで重要になってくるのが次の対処法です。

 

②脳がストレスを認識する

ストレスを認識するのは脳です。

先ほどの例を使うと、上司に怒られている状態を、脳がストレス状態であると認識し、ストレスホルモンが分泌されます。

この時、上司に怒られている状態を、サバンナで獣に襲われた状況と同じように認識してしまうのです。

そして、獣から逃げる時と同様の対処法を取ってしまいます。この認識の誤りを正せばよいのです。

 

認識の誤りを正すにはどうしたら良いのでしょうか。

 

それは、「ストレスは害ではない」ことを理解すればよいのです。

 

実際に、ストレスは害にならないことをレクチャーされた人は、ストレスホルモンの分泌バランスが改善され、ストレスの副作用が緩和されることが実験で明らかになっています。

ストレスホルモンの分泌は、ストレスの原因に対処するための反応であり、必ずしも、害をもたらすものではないのです。

ストレスを避けることよりも、しっかり向き合うことで、その効果を利用できるように心がけましょう。

 

なにごとにもバランスは大事です。

たとえば、私の場合、服を買うのにお金を使いすぎたときは、ゲームにもしっかり課金するなどして、バランスを確保するようにしています。

 

 3.ストレスのメリット

【ストレスへの免疫を作る】

妊娠中のラットに過度のストレスを与えた実験では、流産などのリスクが高まりました。

この実験からは、ストレスは恐ろしいものであるという印象を抱くかと思います。

しかし、このストレスは、常に強力な電気ショックを与え続けて生じるレベルのストレスです。

日常生活において、このようなストレスが継続的に生じるはずがありません。

逆に、妊娠中に軽度のストレスを与えた場合、胎児にストレスへの免疫を持たせる効果がありました。

 

適度のストレスはプラスに作用するということです。

それでは、適度のストレスとはどの程度を指すのでしょうか。それは、このブログを1年間毎日読み返すことです。

このブログは、365回読むことで、適度なストレスが生じるよう計算して作られています。

 

【緊張によるパフォーマンス向上】

緊張している時には、無理にリラックスしようとするのではなく、自分の中の不安を受け入れた方がパフォーマンスを発揮できることも分かっています。

試験中に不安を感じている人の方が、そうでない人よりも成績が良くなることが、実験によって判明しています。

 

プレッシャーの中で落ち着こうとするのは、ストレスによるマイナス面を解消することは出来ても、ストレスによるプラス面まで打ち消してしまうことになるのです。

 

4.マインドセット介入

ストレスには、悪い面だけでなく良い面もあるということを知るだけで、悪い面の効果を打ち消すことが出来ます。

物事の考え方を変えるよう働きかけることを、マインドセット介入と言います。

マインドセット介入により新しい考え方を取り込むと、無意識のうちに行動が変化し、人生に大きな影響を与えます。

似たようなものに、プラシーボ効果があります。プラシーボ効果は、それがプラシーボ効果であると分かっていても効果を発揮するのです。

つまり、実際には効き目がないと分かっていても、この薬を飲めば思い込みの力によって病気が治りますと言われて手渡された薬を飲むと、本当に病気が治りやすくなることがわかっています。

マインドセットもこれと同様で、ストレスは害ではないと意識することで、本当に害にはならなくなるのです。

 

意識の力が体に作用することを証明した実験があります。

これは、ホテルの従業員を対象にした実験で、部屋の清掃業務について、2つのグループに、異なる説明をしました。

片方のグループには「清掃業務は体の負担になる」と説明し、もう片方のグループには「清掃業務はエクササイズ効果があると」説明したのです。

すると、体の負担になると説明された従業員は疲労感をより感じるようになり、特に体重の増減はありませんでした。

一方、エクササイズ効果があると説明されたグループは、多くの従業員の体重が減少していたのです。

 

つまらない作業を延々と続けていると、ストレスが生じます。

そんなとき私は、「この作業を行えば嫌いな相手を呪うことが出来る」と考えるようにしています。

すると、やりがいを持って作業を続けることが出来ます。

 

さらに、本当に嫌いな人を呪うことができました。

 

5.ストレスを軽減する方法 

最後に、ストレスを軽減する方法を3つ紹介します。

 

①自分から進んで誰かの手伝いをする。

行き詰まったときにこそ、誰かの手伝いをすると心に余裕が生まれます。

 

②自分より大きな目標のために行動する。

自分だけのためではなく社会や組織、家族のために行動するとストレスや燃え尽きを回避することにつながります。

 

③ベネフィット・ファインディングを行う。

マイナスの体験の中で、得たものに対して目を向けるベネフィット・ファインディングを行うことで、トラウマからの脱却に効果があります。

 

私がおすすめするのは、第4の方法である、猫の肉球をぷにぷにするという方法です。これは古来より実践されてきたストレス解消方法です。

このとき、ついでに爪を切ると、ひっかかれて全治1週間の傷が生じるリスクがあります。

 

人は、変わりたいと思っただけでは、なかなか変わることができません。

変わるためには意識だけでなく行動も変化させていく必要があるからです。

しかし、ストレスの感じ方については、意識を変えるだけで改善します。意識を変えることなら、今すぐにでもできます。

 

今すぐに、取り組んでみてください。