もさおのためになる話

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【思考の近道と、そこに潜む罠とは?】「影響力の武器」

影響力の武器という本を1,000字で解説します。

この本では、他人の行動を誘導する効果的な武器を6つ紹介しています。

 

 

1.思考の近道

人の脳の処理能力には限界があります。

この処理能力に余裕を持たせるため、思考の近道を利用して、頭を使わずに行動しています。

この思考の近道は万能ではありません。

 

思考の近道に潜む落とし穴を利用したものが、影響力の武器なのです。

 

2.返報性のルール

影響力の武器のに「返報性のルール」があります。

人は、恩を受けると返さずにはいられません。

嫌いな人からの恩に対しても、下心があるとわかっている恩に対しても、恩返ししなくてはと考えてしまうのです。

 

この特性を利用して、人に何かを依頼する際には、先に何かをあげてからお願いをすることで、依頼を引くけてもらいやすくなります。

もらったのだから、何かを返さなくてはという考えを利用して、与えたものより大きなお返しを引き出すことができるのです。

 

返報性のルールは、実際に何かを与えなくても生じさせることができます。

それは、譲歩するという行為によって生じます。

大きな要求を出し、相手に断られたら、要求を小さくするのです。

 

そうすることで、何も与えていないにもかかわらず、相手は恩を感じるのです。

譲歩してくれたのだから、自分も何かしてあげなくてはと考えるのです。

 

3.一貫性の罠

影響力の武器に「一貫性の罠」というものがあります。

人は、たとえ損をしても、自分の一貫性を保とうとします。

一度宣言してしまったことに対して、もう後には引けなくなるのです。

 

たとえば、車を購入する際、購入すると言った後にオプションで料金が上がっていったとしても、購入する意思を覆す可能性は低いのです。

まずは購入することを承諾させてしまえば、その後条件を悪くしても受け入れてしまうのです。

 

一貫性の罠を利用したものに、加入儀礼というものがあります。

ある組織に入るために、あえて大変な課題を課すというものです。

これだけ大変な思いをして加入したのだから、それだけ自分はこの組織に入りたかったのだと錯覚するのです。

 

加入儀礼は無意味で大変な行為であるほど、その組織から抜けにくくなります。

結婚式も、離婚を防ぐための加入儀礼だと言えます。

 

おわりに

影響力の武器は、他人を思い通りに誘導することに利用できます。

また、自分が思考の落とし穴にはまるのを防ぐことにも繋がります。

 

人の能力には限界があります。

限界を知ることで、それを利用することができるのです。