【ためになる話】「大手企業のダメなとこ」
今回は、私の経験から、日本の大手企業に共通する問題点について説明したいと思います。
全部で100個ありますが、そのうちの5つを紹介します。
1.変化に弱い
もともと安定志向で入社した人間が多いので、環境の変化に弱い傾向があります。
変化が嫌いとも言えるでしょう。
環境が変わっているにも関わらず、行動を変化させないことで安定を図ろうとするのです。
ゲームのルールが野球からサッカーに変わったとしても、この人達はサッカーコートでバットを振り続けるのです。
そんな馬鹿な!と思われるかもしれません。
しかし、実際にこのようなことが行われているのが現状です。
もう少しイメージしやすい例で例えてみましょう。
Aさんは、職員の給料を正しく封筒に入れるのが仕事でした。
Aさんはお金を入れた封筒を、給料日に全職員に配ります。
しかし、給料が口座に振り込まれることになりました。そうなるとAさんの仕事はなくなってしまいます。
そこで、お金ではなく給与明細を配る仕事をするようになります。
しかしこの給与明細も、電子化により配らなくて済むようになります。
この仕事をやめて、Aさんには別の仕事をしてもらうことが効率的なはずです。
しかし、Aさんは長年この仕事しかしておらず、新しいことを覚えることもできません。
かといって、正社員であるAさんをクビにすることは難しいのです。
そこで、給与明細の電子化は見送り、Aさんには引き続き、紙の給与明細を配ってもらうこととなりました。
実際に、このレベルのことが、日本の大手企業では横行しています。
2.コミュ障
採用活動において、多くの起業は学生のコミュ力を重視します。
なぜなら、自分たちにコミュ力がないからです。
しかし、コミュ力はコミュニケーションを取る人同士に備わっていなければ意味がないのです。
多くの職員は、「言わなくてもわかってくれる」と勝手に思い込み、十分なコミュニケーションを取りません。
仕事は人と協力して行うものです。
独りよがりに行動している人は、そもそも会社に所属するべきではないのです。
しかし、自分の意見を言うことで、他人から批判されるリスクがあります。
批判された人は、それを人格否定と捉えます。
自分と違う意見を持つ人と議論を重ねることで、より良い答えを見出すことができます。
良い仕事をするためには、議論を重なるべきなのですが、臆病な人間は批判そのものを恐れます。
日本企業では最低限の能力さえあれば、長く働いた人間が昇進していきます。
そのため、能力に不相応なポジションにつく人が生まれるのです。
能力に不相応なポジションについた人は、必死でそこにしがみつきます。
そんな人は、批判を恐れたり、失敗を隠すことにつながり、コミュ障になっていくのです。
3.職人気質で教えるのが下手
コミュ障が多い組織であるため、職員は新しく入ってきた人に対して人見知りをします。
話しかけるのを遠慮し、しっかりと仕事を教えられません。
そのため、仕事を教えるノウハウが身につかないのです。
教えるノウハウが無いことを正当化するために、「周りを見て覚えろ」だとか「自分で調べろ」という発言をします。
仕事のできない新人を育てて、1日でも早く戦力にすることも仕事のうちです。
戦力が増えれば自分のためにもなります。
それにも関わらず、教えることを拒絶して、謎の理屈を突きつけます。
教わるよりも自分で調べたほうが習熟が速いという根拠は存在しません。
職人気質というのは、人間関係だけの話ではありません。
仕事においても、手間を掛けたほうが良いものができると考えがちです。
本来は、全くの逆です。
同じものを作るのであれば、できるだけ手間を掛けないほうが良いのです。
いっぱい残業して、いっぱい手間を掛ければ、結果が出せなくても仕方がないと考えるのです。
4.独自ルールが大好き
世間の常識よりも、独自の理屈を優先します。
ただの常識はずれなのですが、それをもって専門家ぶろうとするのです。
常識的に考えてもたどり着けない、独自のやり方を正当化することで、それを自分たちだけが知っているという優位性を作りたがるのです。
また、もっと効率の良いやり方があっても、「うちはこうやってるから」という理由で、独自ルールを優先します。
特異的な環境下においては常識はずれのルールが当てはまる場合もありますが、多くの場合、そうではありません。
「変化に弱い」にもつながりますが、今までのやり方を変えたくないという理由もあります。
業務の本質を理解しておらず、今までとやり方を変えた結果どうなるかが想像できないのです。
5.上の人間ほど無能が多い
戦時中の日本軍も、兵士は優秀で司令官は無能だったと言われています。
多くの戦地で日本軍は兵力の劣勢を覆しましたが、戦争を収束できずに大量の餓死者を出した司令部は無能と言えます。
この構図は今の日本企業においても同様です。
優秀な営業マンがゴミみたいな商品を売り続けたところで、会社は営業頼みの経営から脱却できません。
そもそも、良い商品があれば、営業をかけなくとも需要は生まれるはずなのです。
上の人間ほど無能が多くなるのは、能力に適した役職配置ができていないことが原因です。
管理職や経営企画を昇進のポストとして置いているから、最適な人材配置ができないのです。
管理能力が高い人を管理職に、企画力のある人を経営企画に配置すべきなのです。
部長や課長といった役職は、その人の功績を示す肩書きではありません。
本来は、役割の一つに過ぎぎないのですが、ほとんどの企業が、そこを履き違えているのです。
おわりに
以上、そんな馬鹿な!と思われるような、大企業のダメなとこを紹介しました。
こんなダメな組織でも、生き残ってしまうのが現状です。
しかし、将来的にも生き残れるかというのは別問題です。
大きな企業ほど、中身が腐っていても、それが表面に現れるまでに時間がかかるものです。
すでに、破滅へのカウントが始まっている大企業があるはずです。
一方で、これだけ改善点があるということは、伸びしろも大きいということです。
今後は、変われる企業と、変われない企業で、明暗が別れていくことになるかと思います。