【ためになる解説】「残酷すぎる成功法則」
社会で大きな成功を収めるためには、何か法則があるのでしょうか。
「残酷すぎる成功法則」という本において、あらゆる成功者に共通する法則が科学的に解き明かされています。
なお、成功法則を知ることも大事ですが、私は猫に確実に好かれる法則の方が気になります。
1.天才の特徴とは
「天才と優等生」
優等生の道を歩き続けた人間が、成功を手に入れるのでしょうか。
それは科学的に否定されています。
高校を主席で卒業した学生は、将来的に大きな成功を手にする者は少ないことが分かっています。
優等生の道を歩き続けるには、あらゆるふるいにかけられても、落とされない必要があります。
社会的な変革をもたらして成功を手にするのは、ふるいにかけられなかった人間なのです。
私が就職活動をした際は、内定をもらえるまでに、面接で落ちた会社がいくつもあります。
今になって考えてみれば、面接に落ちたのは私が天才のため、ふるいにかけられてしまったのだと考えられます。
「天才と変人」
一般的には望ましくないとされる特性を持っている人間は、特定の分野で圧倒的なパフォーマンスを発揮する場合があります。
例えば、ADHDやアルコール依存症を引き起こしやすい遺伝子が存在します。
この遺伝子を持つ人間は、適切な環境下では思いやりのある人間に育つ傾向があります。
また、大きな成功を収める天才は軽度の変人であることが多いのです。
このような人間は、ふるいにかけられると脱落してしまいます。
一方、正規のコースを歩んできた人間は、従来の秩序の中でしか行動を起こすことができず、大きな変革をもたらすことは難しいのです。
私にも一般的には望ましくないとされる特性がいくつかあるため、特定の分野で圧倒的なパフォーマンスを発揮できるはずです。
2.悪は善より強いのか
多くのケースで、悪は善より強いという構図が成り立ちます。
職場での出世は、実績より評判の方が大事であることが証明されています。
給与交渉においては、自分本位の要求を行った方が、給与が高くなる傾向があります。
多くの入院患者を意図的に殺害したある医師は、その行為が発覚しても、病院の隠蔽によって逮捕を免れました。
「悪は善より強い」という研究論文において、あらゆる物、情報、経験、人物において悪いものの方が良いものより影響が大きく、長く持続することが証明されています。
私もオンラインゲームで相手にボコボコにされた際に、回線を切断することでレートが下がるのをもみ消した過去があります。
しかし、この悪行については、現在まで罰せられることなく、昨日時効を迎えました。
確かに、短期的に見ると、自分のことばかりを優先する者が有利となります。
しかし、利己主義にはやがて破滅が訪れます。
互いを信用し合っていない利己的な集団では、幸福度が低くなる傾向があります。
ゲーム理論における囚人のジレンマについても、単発的には「裏切り」が最適解となりますが、これが繰り返し行われるようになると、有効な戦略は変わります。
プログラムによる実験では「まずは与え、やられたらやり返す」というプログラムが、最も高い得点を取得しました。
さらに、効果的だったのはそこに「たまに許すこと」を追加したプログラムでした。
個別に考えると最適なはずの選択が、全体ではマイナスに作用して、やがて個人にもマイナスの作用が生じるということです。
オンラインゲームで、負けたら回線切断をするのが、レートの維持には最適な選択です。
しかし、皆がそれをやるとゲーム自体が成り立たなくなってしまいます。
人から受け取るよりも与える量が多い者をギヴァーといいます。
成功という尺度で人を測定すると、下の順位にはギヴァー多かったのです。
しかし一方で、上位にもギヴァーが多かったのです。
人に与えるより受け取る量の方が多いテイカーや、受け取る量も与える量も同程度のマッチャーは、中程度の成功しか手にすることはできません。
また、必ずしも成功を手にすることはできなくとも、誠実な行動をとる道徳的な人間の方が、幸福度が高い傾向にあります。
3.人生の意味付け
困難を乗り越えるためには、人生をどう意味づけるかということが重要になります。
悲観的な考えを繰り返すと、人は抑うつになりやすくなります。
抑うつの人は、そうでない人よりも物事を正確に捉えることができます。
また、そのようなスキルを特に求められる、弁護士や社会学者にはうつ病になる人が多いのです。
人生で行き詰まったときは、自分のストーリーを編集し、人生の意味付けを変えることで、困難を乗り越えることにつながります。
現状を正確に捉えても、悲観的になって前に踏み出せないのであれば、むしろ現状を正確に把握しない方が良いこともあります。
私は、以前彼女に振られたときも、これは不幸な出来事ではなく、新しい出会いの始まりなのだと言い聞かせることで、この局面を乗り越えました。
「ゲーム化」
困難に挑む方法のひとつに、ゲーム化するという方法があります。
ゲーム化の要素としては、勝てること、斬新であること、ゴールがあること、フィードバックがあることがあげられます。
さらに、良いゲームというのは、うまくいかなくても楽しめ、やり続ければ勝算が見込めるものです。
困難に陥ったとしても、自分の置かれた立場に対する解釈を変えることで、困難ではなくなる場合もあるのです。
退屈な作業に取り組む際も、楽しんで取り組めるよう解釈を変えることで、努力を要さなくなります。
手のアルコール消毒を推奨した際に、消毒するとメロディーが流れる仕組みを導入しただけで、実際に消毒した人が大幅に増加しました。
「運の良さ」
運が良いと感じている人には、新しい経験を積極的に受け入れるという共通点があります。
多くの物事に挑戦することが成功を引き寄せます。しかし、一定以上の成果を手に入れるためには、一つのことに対して、向上心を持って長時間取り組む必要があります。
効率化にも限界があるのです。
進むべき道が分からないうちは、とにかく多くのことに挑戦し、本当に重要なことが見つかれば、余計なものを切り捨てて、そこに時間を費やすことが重要となります。
スマブラSPには70体以上のキャラが登場します。
どのキャラが自分に合っているかは、どんどん使ってみないと分かりませんよね。
しかし、表面的にキャラに触れただけでは、スマブラはうまくなりません。
特定のキャラを決めたら、ひたすらそのキャラを使い続けることが上達への近道です。
「目標の立て方」
夢や目標を思い描くだけでは、成功にはつながりません。
ポジティブに夢を思い描いても、その時点で擬似的な達成感を感じて、努力にはつながりにくいのです。
夢を思い描いたら、それをどうやって達成するか考えることが重要であり、そのためにif-thenプランニングを用いて「もしも…であれば、そのとき…する。」ということを予めきめておくことや、WOOPと呼ばれる「願い、成果、障害、計画」の4点について検討することが効果的であることが分かっています。
if-thenプランニングやWOOPの手法については、ネット上に詳細な情報があるので、是非検索してください。
ネット検索ですむのなら、「このブログを見る必要はあるの?」という疑問が浮かんだ方は、壁に頭を打ち付けて、その疑問を消し去ってください。
4.人の性格と成功の因果関係
「外向性」
外向性と成功には因果関係があるのでしょうか。
外交的な人の方が、収入や仕事への満足度、幸福度が高い傾向にあります。
また、飲酒の習慣のある人は収入が高くなる傾向があり、喫煙者にこのような傾向はありません。飲酒の習慣が社交性に影響するためだと考えられます。
一方、ひとつのことに打ち込む力は、内向的な人ほど大きくなります。
外向性が高いほど、スキルの熟練度は低くなるのです。
優秀なリーダーは外交的なイメージを持たれがちです。
確かに、受け身の人々を引っ張る場合は外交的なリーダーが適していますが、目的意識の高い集団をまとめるなら、内向的なリーダーの方が適しているのです。
外交的であるかどうかが、必ずしも成功に影響するわけではありません。
外交的な人と内向的な人は、どちらかが優れているという関係ではないのです。
それぞれ異なった役割を担っているのです。
だから内向的な私は、友達が少ないことを気にする必要はないのです。
「自信」
自信があるように振る舞うことは、人間関係においてある程度のプラス面があります。
悲しい時に笑顔を作れば幸福感を得られます。
怪我をしたときに力強く振る舞うと、痛みを感じにくくなります。
本心は別として、自分が振る舞った通りに状況を評価するのです。
しかし、本心に反してある振る舞いを続けると、本当の自分と区別がつかなくなるというリスクがあります。
カンニングを行ってテストで高得点を取得した学生は、自分に能力があると思い込み、別のテストでも高得点がとれると認識します。
また、自信過剰な人がもたらす損失は、大きなものになる傾向があります。
権力のある地位に就くと、共感能力が乏しくなり、他人の意見を聞き入れにくくなり、また、変化を受け入れにくくなります。
逆に、謙虚さを持つことで、現実を正確に把握することと、他人の意見を聞き入れることの2点のメリットが生じます。
成功を手に入れたいのであれば、自信を持つことよりも、自分への思いやり(セルフコンパッション)を持つべきです。
絶対の成功を信じるのではなく、失敗した自分を許すことが大事なのです。
振る舞いを変えて自分を演出するというのは、周りの人間を騙すことと自分自身を騙すことにつながるわけですね。
たまに偉そうな態度を取る人がいますが、そう振る舞うことで自分が偉いと思い込みたいという心理もあるのでしょう。
とても迷惑です。
5.成功と幸福
選択肢が多いほど幸福になるとは限りません。
選択の幅が広がると、その分失敗の責任を引き受ける義務も生じるのです。
失敗したときに、こうするしかなかったのだという言い訳が使えなくなってしまうのです。
人生の幸福度を測るためにはビッグ4(幸福感・達成感・存在意義・育成)の尺度を用いて、複数の視点から測定することが効果的です。
幸福度を高めるためには、あらゆる選択肢から最適解を導く最大化という基準よりも、満足化という基準を用いて選択した方が、満足度は高くなることが分かっています。
エロ動画を検索するときに、今最も見たい動画を探そうとしても、動画はほぼ無限に存在するので現実的な方法ではありません。
満足できるところで折り合いを付けるべきなのです。
成功は幸福をもたらすとは限りませんが、幸福は成功をもたらします。
あらゆる分野において、結婚した人の生産性は低下します。
しかし一方で、幸福感は向上します。
また、人間関係における充実感の度合いが高い人は、収入が高い傾向があります。
成功を追求することよりも、幸福を追求することで成功を手に入れることが大切なのです。